05.08
「バイクのニュース」掲載/【インタビュー】2024年MotoE電動レーサー、ドゥカティ「V21L」はいかに進化したのか
2023年から電動バイクレース『FIM Enel MotoE World Championship』に電動レーサー「V21L」を供給するドゥカティは、2024年シーズン、マシンをどう進化させたのでしょうか。MotoE開幕戦ポルトガル大会(MotoGP第2戦ポルトガルGPに併催)で、ドゥカティのeモビリティ・ディレクター、ロベルト・カネさんにインタビューを行ないました。
4年間で段階的に進化する
電動バイクレースである『FIM Enel MotoE World Championship』(以下、MotoE)は、2024年でドゥカティが「V21L」を供給してから2シーズン目を迎えました。MotoEのために開発された電動レーサー、車両重量225kg、出力110kW(150hp)です。とくに車両重量については2022年までのマシン(車両重量260kg)よりも大幅に軽量化されました。
2023年シーズンのMotoEは全8戦16レースが行なわれ、その全てでオールタイムラップ・レコードを更新しています。なお、このオールタイムラップ・レコードは、3戦を除き、わずかにMoto3クラスのそれを上回るものでした。最高速としては第2戦イタリア大会(ムジェロ・サーキット)で、281.9km/hが記録されました。
1周目から最終ラップまでライダーが全力で攻められるレースをコンセプトとするMotoEは、そのために周回数も短く6周から10周ほどで、レースのトータルタイムも15分程度です。車格としては1000ccクラスのバイクに近く、上述のラップタイムと併せて考えれば、MotoEというレースが想像しやすいかもしれません。
ドゥカティのeモビリティ・ディレクター、ロベルト・カネさんは、「V21L」にとって1年目のシーズン、2023年の満足度についてこう語ります。
「ドゥカティが電動バイクを製造し、レースに投入したのは今回が初めてでした。私たちの電動レーサーで世界選手権を争い、大きな成功を収めたことには非常に満足しています。というのも、私たちにとって、MotoEは選手権であるとともに、電動バイクという新しいテクノロジーのラボ、実験場でもあるのです。ですから、このバイクに関して、性能面でも信頼性でも、これほど素晴らしい結果が得られるとは思っていませんでした」
……
続きはこちらから―――――――――――――――――――――――――――
「バイクのニュース」掲載/【インタビュー】2024年MotoE電動レーサー、ドゥカティ「V21L」はいかに進化したのか
2024年4月23日掲載(「バイクのニュース」掲載ページでは、記事全文&全10枚の写真がご覧いただけます)
https://bike-news.jp/
―――――――――――――――――――――――――――
MotoGPや電動バイクレースMotoEを取材して記事を書く仕事をしている、伊藤英里と申します。
2024年3月21日から24日、ポルトガルGPの取材に行きました。
ポルトガルGPには電動バイクレースMotoE(FIM Enel MotoE World Championship)が併催されていて、MotoEポルトガル大会は2024年シーズンの開幕戦だったのですね。
わたし伊藤英里はMotoE初年度の2019年の第1回大会、ドイツ大会から、MotoEを現地で取材し続けてきました。
黎明期から追いかけ続けて、電動バイクレースにはどんなおもしろさ、魅力があるのかを探り、それをお伝えしたいと考えたからです。
今もその姿勢は変わりません。
ポルトガル大会の木曜日、ドゥカティのeモビリティ・ディレクター、ロベルト・カネさんにインタビューを行いました。
この記事では、2023年から2024年にかけて、ドゥカティがMotoEに供給する電動レーサー、V21Lがどのように変化、進化したのか、そしていまのV21Lについて、詳細に解説しています。
V21L独自のテクノロジーについて書いた記事はこちらです。
あわせてぜひご覧ください。